■結婚生活を維持するには、意思と技術が必要
いくら恋愛経験があっても、恋愛と結婚は別物。結婚したときから「妻業」「夫業」を始めるわけです。間違いや失敗があって当たり前。結婚をすることは誰にでもできますが、結婚を上手に維持していくのは生まれつきできることではないのです。
「愛があるから何でもできる」「愛があれば何があっても大丈夫」とたかをくくっている方はご用心! 愛に甘えない、愛を言い訳にしないことが幸せな結婚生活を続けるコツです。具体的にはどんな工夫で幸せな結婚生活が続けられるのか……。数ある秘策の中からいくつかに絞って、お話ししていきましょう。
■幸せの秘策1:形を大切に
何事においても、形式にとらわれない、堅苦しくなく自由に、というやり方がいいとは限りません。形から入ることは重要です。
例えば結婚式。夫婦になるには役所に行って入籍の手続きをするだけで、別に結婚式を挙げる必要はありません。あれこそ「形」の最たるものです。でもその形に従って、神様や人々の前で愛を誓い、夫婦となったことを宣言し周囲に祝福されるからこそ、夫婦になった実感がわくのではないでしょうか?
既婚者の皆さんは、入籍手続きより結婚式を挙げたことの方が夫婦になったと実感できた、という方が多いのではないでしょうか? 特別な場や時間を作るという「形」は、人の気持ちを新たにするのにとても重要です。
結婚後も形にこだわり、節目ごとに夫婦の気持ちをリフレッシュする機会を作ることがとても大事です。お互いの誕生日や結婚記念日なども、「今さら照れくさい」「面倒だからもういいか」ではなく、その日にこだわって、きちんと二人の特別な時間を作るようにしましょう。プレゼントを贈りあったり、どこかに外出したりできれば一番いいのですが、それにこだわる必要はありません。
結婚式のアルバムを出してきて二人で眺めたり、子どもの頃の思い出話をするだけでも十分です。自分のパートナーがこの世に生まれた大切な日、また二人がパートナーとなった大切な日をきちんと認識することで、あらためて相手への気持ちをリフレッシュすることができます。そんなタイミングなら、普段はなかなか言えない感謝の言葉や愛情表現も自然にできます。
■幸せの秘策2:距離感を大切に
「夫婦になったのだから二人は一心同体。隠し事は一切なし。どんなときも一緒にいる」と思いこんでいると、夫婦関係が窒息してしまいます。夫婦であっても価値観や好みは異なって当たり前。どちらかが無理をして相手に合わせても、その不自然な時間は長続きしません。幸せな夫婦でいるためには、程よく距離感を保てるバランス感覚が必要です。
体をぴったり密着させて抱き合っている夫婦には、お互いの表情は見えないですよね。でも、少し離れて手をつないだ状態ならお互いの表情が見える。それと同じで、程よい距離感をもった方が、お互いのことがよく見えるときもあるのです。
いつも距離を置いてばかりでは寂しいですから、くっついたり、離れたりのバランスを上手にとることが必要です。二人で一緒に楽しむ時間や分野がある一方で、夫婦それぞれが別々の場所や仲間と楽しむ機会をもってはどうでしょう。自分の友人が「職場の同僚」や「子どものママ友達」しかいないという方は、まずは自分の交友関係を広げ、自分が「夫」「妻」以外になれるものを探すといいかもしれません。
夫婦は助けあうものではありますが、依存しあうものではありません。夫婦間でもプライバシーの尊重は必要です。夫、妻それぞれ一人ひとりが自立していながら、よい関係が保てるような立ち位置を工夫しましょう。別々の時間を持つことで、パートナーの新たな魅力に気づいたり、パートナーの大切さを実感したりすることもあるはずですよ。
■幸せの秘策3:駆け引きを大切に
恋人時代は「こう言ったら、相手はどう感じるか」「こんな風に伝えれば理解してもらいやすいかも」「これは、いまは言わない方がいいな」など、一つ一つの発言に気を配り、相手のリアクションに注意をしながら、言葉を選んで発言していませんでしたか? 駆け引きというと何だかずるい行為のようですが、会話は相手とのキャッチボールである以上、自分の投げたいボールだけを毎回全力で投げればいいわけではありません。相手の反応を見ながら、球のスピードや球種を変え、たまには変化球を投げてみるなどの駆け引きは必要になってきます。
ところが夫婦になった途端に、この駆け引きを全くやめてしまう方がいます。「夫婦に遠慮はいらない」「愛があるんだから」「お互いにわかりあっているんだから」と夫婦でいることに甘えて、自分の言いたいことを100パーセント相手にぶつけ、相手の感情にはお構いなし。相手の意見や反論に耳を貸さないという状態では、話し合いになりません。
どんなに身近な相手であっても、双方がキチンと気持ちを伝えあうには、会話の駆け引きが必要です。自分の言いたいことは7割程度におさえ、発言のタイミングを見極める。また、時には自分の発言を控え、聞き役に回ることで相手の主張を引き出すことも必要でしょう。お互いに「相手が自分の話を聞いてくれない」と思っている限り、しっかりとした信頼関係を築くことはできません。夫婦だから言いたいことを言い合える、というのは幻想です。夫婦だからこそ、会話の駆け引きが必要なのです。
■幸せの秘策4:わかってもらう努力を大切に
前項と矛盾するようですが、自分の想いを言葉にして、積極的に相手に伝えようとすることはとても大事です。「愛し合っていれば言葉はいらない」「以心伝心」はあくまでも理想であって、実際には言葉にしなければ伝わらないことはたくさんあります。前項で述べたように、伝え方を工夫することが必要ですが、言葉にして伝えようとする努力を怠っては相手に理解してもらうことは不可能です。
口で伝えることが難しい、照れくさいなら、メールや手紙でもいいでしょう。時には紙に書いた手紙の方が言葉よりも有効な場合があります。特に日本人の男性は苦手とするところですが、言葉にして伝えることをもっと大切にすると、夫婦の絆はぐっと深まります。
■幸せの秘策5:魅力的でいる心がけを大切に
女性として男性としてという以前に、人として魅力的でいることはとても大事です。いくらセクシーで美しい女性でも、挨拶がきちんとできなかったり、道にゴミをポイ捨てしたりする人には幻滅してしまいます。家の中でも同じです。使った物を片づけずに出しっぱなしにしたり、洗面所を使った後、シンクに髪の毛がたくさん落ちたままだったり、物事の始末がきちんとつけられないと、一緒に生活する人にはストレスになります。朝起きても「おはよう」も言わず、何かをしてもらったときにきちんとお礼を言わないようでは、パートナーとして問題外。あいさつや声掛けは、人としてとても大事なことです。
さらに、出かけないからと一日中パジャマやジャージのままで家の中で過ごしたり、お風呂あがりに全裸で家の中をうろうろしたり……。「家の中だから」「夫婦の間だから」「愛し合っているから」などと言いわけをして、そのようなことをしていませんか? 一番身近な相手、一番一緒に過ごす時間が長い相手だからこそ、気持ちよく生活できるための基本的な気配りが必要です。挨拶・お礼・マナーやエチケットや身だしなみは、身近な人に対してこそ、ていねいに、手を抜かずに行うようにしましょう。素敵でいようとする気持ちを忘れたとき、100年の恋も一気に冷めてしまいます。
ご紹介した秘策はすべて、今すぐにでも始められることばかりです。ぜひ取り入れてみてください。
文・二松 まゆみ(All About 夫婦関係)
転記 http://netallica.yahoo.co.jp/news/225865
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