チェルノブイリ・フクシマ なさけないけどあきらめない
鎌田 實 (著)
朝日新聞出版 (2011/7/7)
最近読んだ本の感想を書きたいと思います。
ちょうど、24日より福島へむけての瞑想もスタートしているので
今、原発事故、放射能汚染など考えるのに良いタイミングかもしれません。
著者の鎌田氏は医師で、91年に日本チェルノブイリ連帯基金を設立し、
ベラルーシに20年間で医師団を94回派遣し、
約14億円の医薬品や医療機器を支援してきた方です。
チェルノブイリの事故後を支援してきた彼が
被災地に入って見聞きした現状を紹介し、福島第一原発の事故直後から書きためてきたノートです。
震災のとき、そのあとの原発事故後
著者がどのような気持ちでどのような思いで活動していたのかが
とてもリアルに綴られています。
史上最悪の事故。
と彼は語っています。
20年間にもわたってチェルノブイリに渡った彼がいう言葉は
2011年のあの時震災から
心の隅に放られた苦しい悲しみを掘り起こします。
絶対に起きてはならない、起こしてはならない事故であり
なさけない、悔しい、腹ただしい思いだったという。
どれが大丈夫なのか?危険はないのか?危ないのか?安全なのか?・・・
まるとばつに分けずに
まるに近いさんかくをその人が探っていけばよいというのも納得した。
たしかに
福島に住む住民みんなを避難させ、遠くへ疎開させることが全部良いともいえない。
そうすると福島の活力が無くなってしまう。
もう、どこかへ逃げるのは疲れるし、住みたいところいてはいけないのか?
仲の良い家族と離れ離れになってでも
逃げたほうがいいのか?というと全てそのほうが正しいともいえない。
がれき処理を受け入れる問題なども延々と安全なのか危険なのかを繰り返すけれども
きっとその事実よりも住民の心のほうが敏感になってしまっていると思う。
個人差があるので、
結局どれが安全で危険なのかは示せないこと、
そしてなによりも
一ミリでも被曝しないことが大切とも語っている。
レントゲンを一回受けるのと
被曝を比べてもしかたなく
外部被ばくより内部被ばくの危険性も示唆している。
医師としての意見という感じで
ぜひ興味があれば読んでほしい一冊です。
以下、本文より転載します。
<チェルノブイリ>
発生年月日: 1986年4月26日
国際評価: レベル7
事故原因: 試験運転中の制御棒の操作ミスなど
放出した放射性物質(ヨウ素換算): 約520万テラベクレル
避難範囲と人数: 半径30キロ、約13万5000人
避難地域の基準: 年間積算5ミリシーベルトを居住禁止区域(事故から5年後に設定された基準)
健康被害: 134人の急性放射線障害があり、そのうち作業員ら47人が急性障害で死亡。子どもの甲状腺がんが多発
空間線量率(発生6日目の30キロ圏モニタリングデータ): 261μGy/h(原発から北西約25キロ ポゴンノエ村で検出)、1μGy/h(マイクログレイ/時間)=1μSv/h(マイクロシーベルト/時間)
土壌汚染: 1平方メートルあたり148万ベクレル以上(居住禁止区域)=約3100平方キロ1平方にあたり55万5000~148万ベクレル(農業禁止区域)=約7200平方キロ
農作物への汚染(30キロ圏セシウム137の最大値): ライ麦=11万ベクレル/kg、ジャガイモ=440ベクレル/kg、リンゴ=410ベクレル/Kg(いずれも1986年収穫物)
収束時期: 発生約6ヵ月後
<福島第一原発>
発生年月日: 2011年3月11日
国際評価: レベル7
事故原因: 津波で全電源を喪失
放出した放射性物質(ヨウ素換算): 初期の数日で37万~77万テラベクレル(4月5日時点で1日あたり154テラベクレル放出)
汚染水(5月31日時点):1号機=約1万6200トン、2号機=約2万4600 トン、3号機=約2万8100トン、4号機=約2万2900トン
避難範囲と人数: 半径20キロ 約7万人、計画的避難区域 約1万5000人
避難地域の基準: 年間積算20ミリシーベルトが避難地域の基準
健康被害: 原発作業員に急性放射線障害は判明していない
空間線量率(発生7日目の30キロ圏モニタリングデータ): 最大値170μSV/h(原発から北西約31キロの浪江町赤宇木手七郎で検出)
土壌汚染: 1平方メートルあたり148万ベクレル以上=約600平方キロ 1平方メートルあたり55万5000~148万ベクレル=約700平方キロ
農作物への汚染(30キロ圏セシウム137の最大値): 信夫冬菜=1万ベクレル/kg (川俣町、3月21日時点)、タケノコ=160ベクレル/kg (南相馬市、5月19日時点)
収束時期: 6~9ヵ月後(東電見通し)
今この瞬間にも、福島第一原発からは汚染水が排出され、未だに事故の収束がみえません。
二度の教訓
つまり、原爆と原発事故から学ぶことはたくさんあり
それは遠くイスラエルの地へと祈りを届けることにもつながります。
アラブの春では長期政権から民主化運動によって人々が蜂起しました。
その後、東日本大震災が起きました。
あれから一年、エジプトでは新しい大統領が選出され人々は歓喜に沸いています。
怒りは悲しみに、喜びは幸せに変わるはずです。
昔から日本人の祖はユダヤであり
イスラエルの失われた10支族であるといわれています。
日本は今、分岐点に来ていると思います。
今まであったイデオロギーが変わり始め、
パラダイムシフトを起こしています。
ぜひ今の私たちの選択がすばらしい未来へ繋がるよう
考え、そして行動してください。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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