暦の上では
立春から「春」です。
以下
春の養生法をお伝えいたします。
さまざまなものが生まれてくる新鮮な「気」に満ちた季節です。
<春の3ヵ月>
★立春
2月4日ころ節分の次の日。
この目から、立夏の前日までが春。
★雨水
2月19日ころ
雪が雨に変わり、積雪や氷も解けるころ。
★啓蟄
3月6日ころ
虫たちが冬眠から目覚め、穴から出てくるころ。
★春分
3月21日ころ
昼夜の長さがほぼ同じになる日。
このあと、夜より昼の時間が長くなる。
★清明
4月5日ころ
すべてが生き生きとし、清く明るい空気が満ちるころ。
★穀雨
4月20日ころ
穀物をうるおし育てる、春の雨が降るころ。
春は植物が芽吹き、動物や虫も活発に動きだす季節。
生命力や、新しい陽の気が満ちています。
その陽の気をのがさず、とり入れることが、春の季節に合った養生の方法。
やる気や元気もわき起こってくるはずです。
それを抑えつけないように、心身ともにのびのびと暮らすことが大切です。
この季節に、気持ちを抑え込み、寒い冬のように閉じこもりがちな生活をしていると、
夏にうまく対応していけなくなってしまいます。
夏に体が冷えやすいという人は、
春に活動的に過ごすことを心がけてみるとよいでしょう。
日光を浴びて、ゆったりと散歩を楽しんだり、
深呼吸をするのもおすすめです。
<春におこしやすいトラブル>
●春の風が引き起こす体の上部や皮膚のトラブル
春一番に始まり、春には風がよく吹きます。
漢方では、この風が春に体調をくずす大きな原囚になっていると考えています。
風によって起こる不調は、鼻水が出たり、目が充血したり、頭痛がしたりと、
体の上のほうにあらわれます。
湿疹やじんましんなど、皮膚に症状があらわれることも多く、
アトピー性皮膚炎が悪化することもあります。
また、突然調子が悪くなって、症状がどんどん変化するのも風からくる不調の特徴です。
寒気がして熱の出るカゼを招いたり、花粉を運んできて花粉症を引き起こしたりもします。
外出するときは、マスクをしたり、首にスカーフを巻いたりして、
風が体に入り込まないようにすることが大切です。
●情緒不安定になりやすいのは「肝」の「気」が過剰になるため
春は、暖かくなって。過ごしやすくなるのに、「五月病」 のようにやる気がなくなったり、
イライラして精神的に不安定になる人も多く見られます。
五行の考え方では、春になると、五臓の「肝」が活発にはたらきだすとされます。
そして、そのはたらきが盛んになりすぎると、
肝と関連の深い自律神経のバランスを乱してしまうのです。そのため、のぼせやめまい、
不眠なども起こります。
過剰になった肝の「気」を落ち着かせ、ととのえるためには、
ストレッチをして筋をのばしたり、春先に出回る葉野菜や、柑橘類をとるのが効果的です。
ただし、柑橘類の酸味には、春ののびのびとした気を妨げてしまう引き締め作用もあるので、
あまりとりすぎないように注意しましょう。
<春におすすめ養生法>
・早起きして陽気をとり入れる
・急に薄着にならない
・旬の野菜を食べる
・ストレスを解消し、のびのびと
・消役吸収を助ける「甘」の食材を
<春の不調におすすめのお茶>
・イライラしたら・・・ミントティー、うこん茶
「気」のめぐりを助けて、気分もすっきりさせます。
・鼻がぐずぐずしたら・・・甜茶、しそ茶
アレルギーの症状に効果があるとされる、
ポリノフェノールがたっぷり含まれています。
・目の疲れ、充血には・・・菊花茶、決明子茶
「肝」の余分な熱を冷まして、目の疲れをとってくれます。
ボーッとしているときにも。
<春におススメの食材>
・たけのこ、たらの芽、ふきのとう、うどなど
旬の山菜のもつ苦みには解毒作用があり、
春に活発になる細菌やウイルスによる感染症の予防に効果的。
「肝」の機も助けます。
・にら、にんにく、長ねぎ、羊肉、黒糖など
陽の気をたっぷりとり入れたい春は、
補陽のはたらきのある食材もおすすめ。
抵抗力も高め、風などの邪気が体に入るのを防ぎます。
・三つ葉、セロリ、しゅんぎく、香草など
香りの強いものには、「気」のめぐりをよくして精神を安定させる効果があります。
シナモンやミント、香辛料なども利用して。
・キャベツ、にんじん、山いも、かぶ、ゆり根、なつめなど
自然な甘味のあるものは、肝の高まりで弱りがちな、
消化吸収のはたらきを助けます。
「女性のための漢方生活レッスン」より
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