こんなお話しがあります。
ある2人の天使が人間界へ修行の旅に出ました。
その天使は、先輩天使と後輩天使です。
修行の内容は、出会った人間にお願いをして、
「寝る場所」と「食べ物」を提供してもらうことです。
それを通じて、
人間について学ぶことが修行でした。
先輩天使は、早速一軒目の家をみつけ
今日はここに泊めてもらうお願いを試みました。
その家は、大きなお屋敷で見るからに
大金持ちの家と分かりました。
後輩天使は、ここなら美味しい食事と
あたたかいフカフカの布団で寝ることが
できると嬉しそうでした。
先輩天使は、奥様に
今夜泊めてもらえませんか?
そして、食べ物を分けてください。
とお願いしました。
すると、奥様は怪訝な顔つきで
渋々、受け入れてくれました。
夕食は固いパン一つ、
寝床は地下のコンクリートの倉庫でした。
後輩天使は、
「なんでこんなに部屋が余っているのに
 倉庫で寝かすんだ!
それに食料だって沢山あるはずだ!」
とブツブツ文句を言いながら
固いパンをかじっていました。
後輩天使は、パンを食べ終え寝ようと思った時、
先輩天使が何かしていることに気づきました。
良く見ると先輩は、
穴のあいてる壁を直してあげていました。
後輩天使は言いました。
「なんでこんなにケチな人のために
 壁を直してあげるの?」
と・・・・
先輩天使は何も答えずに、
穴をふさぎ終え寝ました。
翌朝、二人はその家を後にし
次の家を探しに旅を続けました。
夕暮れ時に見つけた一軒。
先輩天使は、今夜はここにお願いすると言いました。
その家は、見るからに貧乏な家でした。
ドアをノックすると
中から優しい老夫婦が出てきました。
先輩天使は、
今夜泊めてもらえませんか?
そして、食べ物を分けてください。
とお願いしたところ
老夫婦は、快く家の中に招き入れてくれました。
夕食は食糧に余裕がないため、
老夫婦は自分たちの分を
半分ずつ分けてくれました。
そして、提供された寝床はなんと、
老夫婦がいつも寝ているフカフカのベッド。
自分たちはソファで寝たようです。
後輩天使はなんて優しくて良い人間なんだろう!
昨日の人間とは大違いだと思い床につきました。
翌朝、事件が起きました。
なんと、老夫婦の唯一の収入源である
乳牛が死んでいたのです。
老夫婦は、肩を落とし
とても哀しんでいました。
その状況を見て
後輩天使は先輩天使に対して
怒りました!
「なんで昨日の意地悪な家の壁を直してあげて、
 こんなにも優しくて良い人たちの大切なものが
 失われてしまうのを何もせずにいたの!
 ひどいじゃないか!」
と・・・・・
先輩天使は話はじめました
「お金持ちの家の壁を直してあげたのは、
 実は穴の奥に金貨が沢山あったんだ。
 この家の人たちは金貨を手にしても
 良いことには使われないと思い、
 壁をふさいで見つけられなくしたんだ。
 そして、昨夜(深夜)、天から召使が降りてきた。
 
 誰を連れていくのかと尋ねたら老婆を連れていくと
 言った。そこで、この老婆は私たちに自分たちの
 食料や寝床を差し出してくれたとても良い人間です。
 どうか、連れていかないでくださいとお願いをした。
 そうして、召使は変わりに乳牛を連れていくと言って
 連れて行ったんだ。」と
このお話しを聞いてとっても感心しました。
とってもスピリチュアルなお話しだなーっと^^
後輩天使は
大金持ちの壁を直した
乳牛を助けなかった
先輩天使に対して避難したけれど
それは
結局、浅はかなとらえかたでしかなかったということ。
背景を知ると
先輩天使がした行いには意味があったということなのです。
つまり
今、現象として起きていることに心が奪われてしまうと
物事の本質を見る事ができないということ。
自分の身の回りに起きている出来事は
いつも必然ですよーっと
言っている割には
私自身もなにかと現状に引きずられるタイプ・・・^^;
物事の現象面でなく、
「本質」を見抜く力をのばしていきたいですねー!