mtDNAは女性からだけ(女性にも男性にも)伝わる遺伝子だが、
男性から男性に伝えられる遺伝子にY遺伝子がある。
日本人に特有なのがYAP+と言う遺伝子である。
Y染色体のYAP多型は東アジアでは日本人にしか見られず、
昔から日本にいた人たち特有のものと考えられている。
日本人で数パーセント見いだされ、それもアイヌ人、沖縄人で頻度が高い。
この遺伝子はアジアではチベットと日本にしかないと言われている。
日本列島と強く関係のあるはずの半島や、中国東北部に殆どないし、白人にもない。
インドネシアや中国の少数民族について詳しく調べればもっと有るかも知れないが未調査である。
南北アメリカ大陸で調査したデータもあるので一応述べておくと、そちらにもYAP+遺伝子は沢山ある。
私はインドネシアで発生してアジアやアメリカに広がった後、
アジアではYAP-に駆逐されチベットと日本にだけ残ったのではないかと考える。
YAP+はどうやら生殖能力がYAP-より劣るようだし、人口の過密な所では生き残れなかったのかもしれない。
日本でもYAP+が沢山ある地域は離島や山の中である。
沖縄やアイヌにも多くあり、アイヌでは88%に達すると言う。
台湾の少数部族でも山岳に住んでいる人々にある。
人種交流の多かった地域に少ない遺伝子である事が特徴。
http://www.nig.ac.jp/museum/evolution/D/dna-04.html
現代日本人の一部と七〇〇〇年前に生きていた北米インディアンが、
遺伝的に共通基盤をもっていたことがDNAレベルで証明されたことになる。
日本人は、中国人や韓国人などと同じアジア系である。
アメリカ大陸の人間の住んだ可能性は早くても1万~1万4千年前までにしか遡れない。
1万~1万2千年前だとするとベーリング海峡を徒歩で渡る事はありえない。
またアメリカインディアンは、氷河期にアジアからベーリング海峡を渡って
アメリカ大陸に移住した、アジアに起源する集団の子孫である。
と言う宝来氏の考えは当たっていないだろう。
ただインデアンの習俗を見ると狩りを主体にした生活であり、
縄文人のように漁がメインではない。この事を考えると
北米の先住民は氷河期が終わって温暖化している最中で
まだベーリング海峡が完全に海水に沈む前の一時期、即ち、
一万四千年前から一万二千年前の間にシベリアで生活していた
アジア人が歩いて渡った可能性も否定はできない。
ビルマやタイの北方系HB抗原保持率が高いが、
古代チベットには羌族という遊牧民族(騎馬系)が住んでいて、
それが中国からの圧力を受けて南下したと言われている事と関係があると思われる。
羌族は匈奴と関係があるのだろう。匈奴から分かれた一派かもしれない。
北方系のHB抗原を持っていて、それが南下した結果、
ビルマやタイ、マレーシアへ移動したと考えるのが自然だろう。
日本の西日本で北方型HB抗原の保持率が高く、東北に行くと南方型が高くなる。
日本列島でも東南アジアと同じように北方系HB抗原を持った騎馬民族が、
九州からやってきて次第に東北へ侵食していった様子が見て取れる。
弥生人に追われた縄文人という通説にほぼ合致する結果である。
日本の男性は1万年以上前から日本列島に住んでいた縄文人、
縄文時代後期に大陸や朝鮮半島から移住してきた
弥生人にルーツを持っているのである。
太平洋を隔てたアンデスの先住民が、
日本のアイヌや沖縄の人々と非常に近いことを示したのである。
つまり、1万2千年前に日本列島に移動し、縄文の文化を築いた集団がいた。
それから1万年後、別の集団が再び日本列島に渡ってきて弥生文化を築いたのである
転載引用
http://www.geocities.jp/taru638/page059.html